LovelyBubblyMemory〜どこかの海の泡沫の愛〜

海洋弾幕擬人化シューティング

 キャラクター

キャラクタ

神野鈴音(かみの すずね)

どこかの神社で遣われている狐
元は北の大地で悠々と生きるキタキツネだったが、
とある事情の下、
神の遣いとして生きることになった。
人と成る事を目標としているが、食い気を優先し過ぎている。
自由を履き違えている傾向がある。

水無月くらら(みなづき くらら)

どこかの海で遊ぶクラゲ
ゆらゆら海を漂いながら面白い事があれば首をつっこむ。
無邪気で若干おこがましいが本人は特に人の目を気にしない。
思いつけば、とりあえず行動。
今回はおにいちゃんクラゲの天敵クラゲの対策を探しに旅立つ。


ストーリー

[鈴音Side]

 桃郷(ももさと)町にある埜守(のえ)神社にて。

 何をせずとも汗が浮かんで衣服に染込む太陽の下で、
ささやかな喜びと涎と一緒に飲み込みながら、
巫女装束を纏った一人の女の子が内輪を一所懸命に扇いでいた。

 それは、涼みといった意味合いではない。
 より燃える様に、より香ばしくなる様に、
七輪の上にある開いたアジが美味しくなるようにと、
巫女装束と相まってその姿は呪っているようにも見えた。

 ──そろそろ好い焼き具合

「うん、美味しそう……」
「本当に美味しそうね──鈴音ちゃん」
「うわっ、神様!」

 先程まで暢気に魚を炙っていた鈴音はパタンと尻餅を付き、
あわあわと怯えながら口をパクパクさせ言い訳を頭の中で練り始めた。
 そして、やっとの思いで搾り出そうとした言い訳を神様と呼ばれた女性が遮る。

「あのねー、あんたに任せた役割覚えているの?」
「留守番を託されました」
「その託された事の最低基準は護っているけど、
まさかここまで調子に乗られると」

 現在の埜守神社は、最早神の杜というには馬鹿々々しく思える。
 言ってしまえば、これはもう魚の杜だ。
 神社の軒の下には多数の紐が吊るされており、
漏れなく魚の開きがぶら下がっていた。
 それはもう魚にとっては凄惨な光景だろうに。

「何でこんな魚臭いの?」
「魚を干しているからです」
「何でこんな事しているの?」
「自由っていわれたので」
「誰がここまで自由にしろって言ったのよ!」
「味醂干しも燻製もありますが」
「く、燻製……?」
「業者に頼んで燻製部屋を改築しました」
「命が惜しくないようね……」
 
 鈴音は簡潔に言えば神様に命を握られている。
 それは言葉通り、死ねといえば死ぬ状況なのだ。
 何故なら鈴音は何の妖力も珍しいパワーも無い
そこらにいる死に掛けた狐を神様の力で命を繋げた上で、
無理矢理、神の遣いと呼ばれるまでに引き上げてもらっている状態だから。
 器が良くても、注いで貰ってスタート地点に立てる。
 神様という補助装置を外せば終わるのだ。

 麦わら帽子のツバをぺらぺらと触って
明らかに腐り始めた機嫌を笑顔で隠しながら鈴音を睨む。
 鈴音は自由の尺がおかしい。
 人は自由を計り、制限を付け、その範囲を最大限に楽しむ。
 だが、鈴音は自由といわれれば自由なのだ。

 だから、巫女装束を渡されたら着易いように切り刻む。
 だから、留守番の間に魚の杜へと変えてしまう。

 そんな鈴音も流石に今回の神様の表情には戸惑いを隠せない。

「それだけは……」
「許して欲しい?」
「出来るならば」
「許してあげるわ」
「なんという気紛れ」
「その代わり、御遣いをして来たらね」

 神様は若干投げやりながらも口の端を横に広げ言い捨てた。

「お、御遣いですか?」
「そう、御遣い」
「何を買ってきますか? イカですか? タコですか?」
「海産物の話はやめなさいと言いたいけれど、そうもいかないわね」
「……と、言いますと?」
「海に潜って、何でも叶うと言われる玉手箱を取得する事」
「玉手箱……ですか? 何に使います? 神々の聖戦にでも?」
「適当に喋らない。使い方は……鈴音の好きにすれば?」
「────おお」

 鈴音には神様の意図が分からなかったが、
これを好い方向に解釈するならば
玉手箱を自由に使えと言っているようなものだと鈴音は解釈する。

 玉手箱さえ取得すれば、人間になれる。

 それからは準備が早かった。
 普段飛べる状態だと何をするか分からない鈴音に神様は力の制限をかけていた。
 その一部を神様は外していき、鈴音の背中をポンと押し出す。
 出撃の合図だった。

「……耳と尻尾を出していいですか?」
「人目に付かない様にしたから別に構わないけれど、なんで?」
「飛ぶ時は耳と尻尾を出すのが礼儀だと」
「捻じ曲がった情報を得た狐ね」

[くららSide]

「じゃあ、またねー」
「ぷららちゃん、ばいばーい」

 くららは大きく手を振り、親友との別れの惜しみを振り切る。
 毎日遊んでいたって、毎日飽きないし、毎日名残は惜しいものだ。
 今日の遊びが続けば、もっと新しい何かが見えたのかもしれない。
 明日以降では、もう見えなくなってしまう何かが見えたのかもしれない。
 だから、いつだって勿体無いのだ。

 新しいモノをくららは探していた。

 それは何故かと聞かれれば、新しいものは絶対に好奇心をくすぐるから。
 そう信じている。
 別に現状に飽きたのでは無い。

 朝起きて歯を磨き、葉月ぷららと遊び、家族と時を過ごし、眠りに付く。
 たとえ、それがどんな繰り返しだろうと。
 たとえ、それが瞬き一つで終わったとしても。
 後悔しないように、くららは毎日を楽しむ。
 いや、きっと後悔をしてしまうから毎日を楽しむ。
 だからこそ、くららは好奇心に嘘は吐かない。
 どんなに我侭と言われようが本心は偽れなかった。

 くららは我が家へと帰る。

 我が家とは言っても屋根もない壁も無い。
 ただ岩に囲まれた一つの空間だった。

「たっだいまー!」
「もうそろそろご飯なんだから早く手を洗ってきなさい」
「分かった、手を洗うよー」

 可愛く紅塗ったぷりっぷりのママクラゲはくららへと顔を向けず、
背中越しに返事とお願いをする。
 海中で手を洗うとはいかにと思う心なんかは水無月家にはない。
 お外から帰ってきたら、手を洗うのは当然だから。
 手を洗い、うがいを済ませ、リビングに戻ってくると
そこには既に並んだ茶碗と凛々しい髭のパパクラゲが待っていた。

「くららや、今日は何をしてきたんだ?」
「今日は一日海面を漂ってたの」
「おお、それはなんて楽しそうなんだ。パパも休日漂いたいな」
「そうだね、今度休日取れたら家族で漂いに行こうよ」
「はははははは」

 そんな他愛も無い会話を繰り返して配膳を待っていると、
外からパタパタと慌てた水流が部屋に流れ込んでくる。
 くららは何かと思って振り向くと、
そこには傷だらけのお兄ちゃんクラゲが満身創痍でこっちに向かっていた。

「ち、ちくしょう! また、やつらにやられちまった!」
「またなの! お兄ちゃん」
「あいつら、俺がいつもの海域で漂ってたら、ここは俺らの海域だって……」
「ひどい! ただでさえ私達の海域が狭くなっているのに」

 水無月家は実はそれほど強くない種族ではない。
 くららを覗けば、この家庭は普通のよくあるクラゲだからだ。
 逆に言えば、くららだけが特筆して優れた身体能力を持っているのは事実だが、
家族の中では娘を一人旅に出すのは、
それはそれで水無月家にとっては重大な決断だった。
 パパクラゲは重たい口を開く。

「くららや、お前も海の住人なら玉手箱の話は聞いたことがあるな?」
「なんでも叶うと云われる伝説の箱だよね」
「そう、その箱のありかが分かったのだ」
「え、それが分かったなら、私行って来るよ!」

 パパクラゲの言葉は許可を意味していた。
 可愛い子には旅をさせろと言われても、離したくないのも親心だ。
 大切にしたいものを手の届く範囲に置いておきたい気持ちを抑えて、
パパクラゲは一つの忠告だけを口に出す。

「夜の海は危ないぞ」
「なら明日早朝に行ってくる!」

 刺激はいつだって生活の傍にある。

「じゃあ、明日早く起こしてね、ママ」
「ふふ、寝不足は禁物だから早く寝なさいよ」

 くららはお兄ちゃんクラゲを手助けするという大義名分はあれど、
本当は抑えきれない好奇心が今回の旅の引き金になっている事は
くらら自身も余り気づいてはいなかった。

 遠足を明日に控えるかのよう。
 目が冴えた夜を過ごす事は明らかだった。


スクリーンショット

弾幕1 弾幕2
弾幕3 弾幕4
弾幕5 弾幕6


動画

1〜3面

1〜6面 結構ネタバレ有りなので観たい人だけ


アップデートファイル

右クリックでダウンロードして下さい
ver1_02(ミラーを依頼するまでの直接ダウンロードで)
更新日 2010/08/19

ver_1_01
・6面の左側のカーテンが映らないバグを修正
・6面などで一部の弾が状況によって当たらなくなるバグを修正
・6面の『春の庭』を見易くしました

ver_1_02
・特定のグラフィックボードだとハードウェアライティングが重いので、
 そういった理由で重いPCに対し
 ソフトウェアライティングに変更出来るようにしました。
 (互換性の為にセーブデータサイズを変更したくないので
 ボタン記憶していないので毎回チェックを外して下さい)



必須環境

OSWindowsXP以降
CPUPentium 以降(もしくは互換)のCPU (推奨 1GH以上)
サウンドDirectSound対応のサウンドカード
空実メモリ256MB推奨

パッドがあると尚良しです


経緯

C78にて頒布

とらのあな様にて委託販売(一部店舗も通販もあります)
サークル検索で『水月』とすれば出ますよ
なぜか親切に擬人化タグを付けてもらってます

2010年8月現在
通信販売 → 同人誌 → サークル検索 → 水月 でどうぞ


その他

バグなどがありましたらこちらへ
otobenben@hotmail.co.jp

頒布から半年ぐらいは優先して対処します
今後のゲームにもフィードバックしたいので。

ちなみにタイトルは『どこかの海の泡沫(うたかた)の愛』が正しいです。
ほうまつじゃないよ。
あと、雑魚はタコじゃなくて赤クラゲだよ。

と思ったけれど、コミケ会場で散々『タコ』って言われたので
もうタコでもいいや


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